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2024.05.21

注射のいらないアレルギー検査(41項目)の導入

指先から1滴の採血で、花粉症や食物アレルギーなどの原因である41項目のアレルゲンを調べる検査機器ドロップスクリーンを導入しています。

日本では、成人の5人に2人が花粉症、5歳では5人に1人がアレルギー性鼻炎と言われています。
指先から1滴(20μL)の血液を採取するだけで食物アレルギーや花粉症などの原因アレルゲン41項目を調べることができます。

結果は30分で出るので、お待ちいただけば当日に説明できます(午前は11時30分まで、午後は17時30分まで。それ以後の時間で御希望の方は結果説明は後日となります)。

ただし検査機器は1台しかないため、複数人同時には検査できません。

またその日すでに複数の方が検査希望をされていると、ご希望当日の検査ができないこともございますのでその際はご了承いただきますようお願いします。

(オンライン予約にドロップスクリーン希望と記載いただくと、検査枠を確保しやすいですが、確約できるものではありません)

お子さんが中心ですが、血管の出にくい方、注射の苦手な方もお選びいただけます。


採血方法は、糖尿病の血糖値測定などと同じで、ほとんど痛みがありません。

2歳以上のお子さんでも、検査は可能です。
検査を御希望の方は、受診し医師に相談ください。
検査費用は、3割負担の方で約5000円です(診察料、処方箋料などは別)。

アレルゲンを知って対処を考えること、舌下免疫療法の適応を考えることなどに役立ちます。

診察の結果、総IgEや好酸球といった他の血液検査の結果も重要と思われる成人には、通常の採血をお勧めすることもあります。

検査でアレルギーについてすべてがわかるというわけではなく、

またこの検査が陰性であっても鼻症状を呈するLAR(局所反応型アレルギー性鼻炎)といった疾患があるため、「結果の解釈」が非常に重要です

また、とくに食物アレルギーについては擬陽性が多い検査です。

食べても大丈夫なものも、陽性で出てしまうことがあります。

吸入抗原はおおむね結果が信用できます。

「花粉食物アレルギー(PFAS)」といって、

花粉症が原因で、花粉と似た部分(交差抗原)をもつ果物や豆乳などで口の中・のどがかゆくなることもあります。

カバノキ科(ハンノキ、シラカンバ)によるリンゴ、桃、サクランボなど、大豆(特に豆乳)、キウイ

イネ科(オオアワガエリ、カモガヤ)によるメロン、スイカ、トマトなどのアレルギーが有名です。

いずれも、患者さんの症状と結果を照らし合わせての医学的に解釈することが重要です。

検査をうのみにせず、必ず医師の説明を受けてください。